別府大分毎日マラソン第68回記念大会 一覧へ戻る
2019/2/3/日曜日
2011 2012 2014 2015 2016 2017 2018 2019                  

エリートランナー登竜門の「第68回別府大分毎日マラソン」が今年も開催された。

平成最後の別大マラソン、2019年のテーマは「まっすぐ東京」。2年連続で東京オリンピック参加資格を得るMGC(マラソン)対象レースとなっており、今年も若手中心に伸び盛りの選手が参加した。また年々3時間30分以内で走るシリアスランナーが増えている中、福岡国際や琵琶湖毎日マラソンが参加資格を厳しくする一方で、別大マラソンは逆にシリアスランナーの裾野を広げる試みが行われており、今年はカテゴリ4(3時間00分〜3時間30分)の枠をさらに増やした結果、大会史上初の4,000人超えの参加人数となり、報道陣も多く、盛り上がりを見せた。

今年、別府に千代田ブルーをなびかせたメンバーは、初出場0、ベテランランナー8名。
昨年はケガ人続出の非常事態でDNSも出たメンバーだったが、今年は軒並みケガなし。飯村さんが10日前に肉離れを起こしたもののスタートラインに立つことができる状態まで戻して千代田として2年ぶりにDNSは回避。
前夜の決起会では、毎年イタリアンでカーボローディングしていたものの混雑やクオリティの問題が以前からあったので、今年は香織ちゃんが和食レストランを選択。これが好評だったかメンバーが全員別大経験組だったか、ついつい話が弾んで終始和やかな決起会になった。

大会当日は雨予報もあったが、蓋を空けると気温はスタート13度、最高18度近くまで上がる暑さ、かつ南風のため向かい風が多いコンディション。

千代田的大会予想は2年前、2時間41分台の高レベルの激しいデッドヒートを演じた大矢さんとサモアから帰って来た三輪さんの対決に後続がどこまで挑めるかという展開だった。

その中で最初にゴールしたのは、サモア帰りの三輪さん。2時間42分45秒!!サモアでは走る時間が減り、昨年一時帰国した京都マラソンでサブスリーできなかったものの帰国後は日本の環境がプラスに働いたかブランクを感じさせない好タイムで、大矢さんとの直接対決のリベンジを果たしただけでなく、何年もの間、千代田の別大1位を続けていた大矢さんの連続1位記録も止める快挙も達成しました。

2番手はレジェンド大矢さん。2時間52分00秒。なんとこれが通算59回目、そして別大11回目のサブスリー。今年59歳になるとは思えない走り。今年はケガ無く年相応に走ると言っていましたが、別大平均2時間40分台で走る大矢さんの年相応は次元が違います。まさにレジェンドです。

3番手は山ちゃん。ついにこの瞬間が来ました。別大初出場以来5年ぶりのサブスリー返り咲き。2時間59分10秒とギリギリ、サブスリー!!スタートと8kmで左足のシューズヒモが緩い感覚になり、気持ち悪くて結び直す1分のタイムロス。取り戻して飛ばして、30kmまで5km20分ちょいで順調に通過も毎年のように33kmの折り返しから、きつくなり、左の内転筋もつり始め、40kmまで5km約23分30秒かかり、ラスト1kmで2時間55分10秒、、、2回目の千代田応援隊と香織ちゃんの叱咤激励を聞いて、残り1km4分の執念のスパート!!トラックに入ると電光掲示板は、2時間57分10秒でサブスリーを確信!!三輪さんがフィニッシュ地点にいて声を張り上げて応援してくれ、残り50m、両手を上げて「やったぞー!!」と声出してフィニッシュ!!ゴール後、不覚にも泣いてしまい、さらに頑張りすぎて集合写真後、低血糖なのか吐き気がして倒れてしまい医務室へ運ばれタクシーでホテルへ戻りました、まさに精根を使い果たしました。

4番手は安納さん。3時間8分13秒。趣味の山ばかり登って練習していないと本人は言っていますが、応援隊が「一番元気なのは、いつも安納さん」というように登っている山が険しい山ばかりなので強靭な足腰とケガしない体は常に身についており、安定感は健在。残り1kmですぐ後ろに門脇さんの応援も聞こえると逃げるように最後の力を振り絞り、門脇さんの猛追をかわしました。

5番手は門脇さん。3時間8分24秒。昨年はインフルエンザでDNSだった門脇さんは現在大阪で単身赴任中。1月に400mトラックをなんと75周30km走る練習会に参加して粘りや我慢練習をした効果の表れか、スタートからゴールまでの5kmの誤差がわずか38秒以内という驚異的な安定感で走りました。最後、安納さんとのデッド―ヒートを繰り広げ、惜しくも11秒差でかわされましたが、誤差38秒の走りは今年の千代田の誰よりも安定しているタイムです。

6番手は渡辺健介さん。3時間13分45秒。2017〜2018年の年末年始の東海道ランで痛めた足の影響で最後歩いてゴールした昨年の別大の悔しさを晴らすべく、今年の年末年始は日光ランで距離を抑えて、自己ベスト更新と2時間50分切りを目標にした今年の別大。最初は順調に飛ばすも17kmから脚がへたり始め「一体何が原因なんだ!?」、「身体のどこがおかしいんだ!?」と自問自答しながら走る展開になり、残り25kmが地獄の長さになりました。28km地点の昨年と全く同じ場所で山ちゃんに抜かれ、30km以降は1km5〜6分換算で走る大失速。ゴールした瞬間、うつぶせで倒れ込み目頭を抑えて約3分うずくまる悔しさが全てを物語っていました。昨年のリベンジと自己ベスト更新ができない本人曰く屈辱のレースとなりました。

7番手は藤原さん。3時間29分44秒。昨年ケガでDNSとなり、現地応援にまわりましたが今年はケガなくスタートラインに立ち、7年ぶりの別大の新コースを堪能。体調も良かったもののハーフから徐々に落ち始め、制限時間の3時間30分が近づく中、ラスト1kmの応援隊の後押しもあり、ラストスパートで制限時間内ギリギリでゴールしました。

最後は飯村さん。3時間34分41秒。昨年自己ベストを出した別大で2年連続自己ベストを狙いましたが、10日前の肉離れで休養に全て充て、ぶっつけ本番で臨みました。個人的には5回目の出場ですが、千代田のメンバーとしては初の参加。途中から痛みが再燃も29kmの弁天大橋の1回目の応援隊の応援を通過し、最後の40km関門も残り1分で突破してクリア。ゴールは3時間34分になりましたが、最後の関門突破したため、公式記録になりました。

今年も名カメラマン池田さん、山田香織さん、そして大日方応援隊長の3名が遠路遥々、別府に来ていただき、熱い素晴らしい大応援と写真、動画撮影していただきました。(感謝感激雨あられ!!)特に今年も旗の影響で、TBSテレビに映る等、九州から千代田走友会が全国展開へ発信する応援になりました。

今年の撮影ポイントは例年と同じく
(1)30km手前の弁天大橋の下り坂ふもと
(2)残り1kmの陸上競技場入る手前の川沿いの道
の2か所で行いましたが、初めて2ヶ所とも全員をレンズに収めることができました!!

打上げは、9名で今年も別府近くの大日方さん、香織ちゃんセレクトの居酒屋で、ふぐ、関サバ、貝、カニ、豊後牛、焼酎等を堪能し、〆は高級ジェラート、その他各地温泉につかり2020年の大会参加を再び誓い合いました。

今年も同大会は、制限時間3時間30分であり、約1200人が完走できない厳しい高速レースとなったが、年々参加人数を増やす傾向にあり、昔テレビで見た同大会が憧れから参加に変わるモチベーション向上として、そして応援する側も力が入る、まさにエリートランナーの登竜門。
それだけ世界観が変わるレース!!参加することに価値のある大会!!
千代田で資格のあるメンバーは、現時点で約19人ほど。他大会もあり、難しいが来年の東京オリンピックイヤーの2020別大は念願の史上最多の2桁人数で千代田ブルーを別府になびかせたい。

(今年もホテル、打ち上げともに好評価をいただけました。来年もよろしくお願い致します。)

【出場者、応援者インタビュー】

三輪:「サモアから帰国して初のフルマラソンは走りやすい別大を選んだが、今年は気温が高く、最後の方は足がつって歩いている感覚だった。それでも2年ぶりのサブスリーができて良かった。40歳になったら記録を狙うのはやめようと思ったが、富士登山競争のバス内でご一緒したランナーに「40歳からがまだまだ伸びる年齢」と言われたので、今42歳だが、さらに記録を伸ばしていきたい。」

大矢:「慢性的なケガとの付き合い、毎年サブスリーを続ける大変さも感じ始め、今年は参加することも悩んだが、結局出る気持ちが強くなった。これが59回目のサブスリーで、マラソンを始めた頃からの年代別ランキングのライバルも15年近く経ち、かなり減っているが、できる限り別大のサブスリーは継続していきたい。」

山田(隼):「苦節5年、平成最後の別大そして夫婦で初のサブスリーができて本当に良かった。そして本当に長かった、、、当時は簡単にできると思ったサブスリー、まさかここまでできないとは。もうできないんじゃないかと思っていたので、本当に嬉しい。12月から4年ぶり月間250km以上走り、30km走を3回やり、長距離練習が久しぶりに苦にならなかったことと今まで9年間BROOKSしか使わなかったシューズを初めてNIKEに変えた挑戦!!そして4年前に走りすぎてケガしたトラウマで体重ばかり気にして食事制限していたのが、結婚して1年半、香織ちゃんが平日の朝と土日必ずご飯を作ってくれるため、「食べて走る」基本に立ち返って練習できたおかげ。本当に香織ちゃんと夫婦二人三脚で達成したサブスリー返り咲きです。ありがとうございました!!」

安納:「山ばかり歩いて全然走っていなかったので完走と観光を楽しむことが目標。温泉4湯、地元料理も堪能。せめて頑張れるようNIKEの噂のベイパーフライユニットを試し履きなしで使用。無理せず4分20秒のペースを意識し、スタートから楽に走れたので時計を見ずに淡々とペースを刻んだら、後半多少失速したものの千代田の熱い声援が後押ししてくれ、すぐ後ろに「門脇さん頑張れ」の声が聞こえて、慌てて最後の力を振り絞り、陸上競技場まで来て完走できてホッとしました。ここ2年で一番良いタイムだったので、なぜこんな良いタイムだったのかが不思議。応援と湯治パワーと靴のおかげとしか思えない。代償に靴擦れと筋肉痛に見舞われました。ありがとうございました。」

門脇:「1月途中まで調子が良くなかったのですが、トラック75周の練習が活きました。大矢さんの話を聞いて、自分も50代ですが、まだまだ伸びしろが自分にはあるし、慢心してはいけないと強く感じました。昨年はインフルエンザでDNSだったので2年ぶりに千代田メンバーとも会え、熱い応援ありがとうございました。」

渡辺:「衝撃的な敗北。不甲斐ない走りと情けなさ過ぎて涙目です。スタートから順調でしたが、12月の防府読売マラソンで失速が始まった27kmと同じ感覚が17kmで発生。そこからの25kmは地獄のように長く、諦めない気持ちを持つ一方で足は重くなり悲惨でした。失速原因が不明で、レース前日まで別府大分で遊び過ぎ等のご指摘を受けましたが、気づいた点はふくらはぎに力が入っていなかったこと。NIKEのズームフライを使用しているが相応しい筋持久力が備わっていなかった可能性あり。ということはトレーニング不足です。旅ランの長距離ではなく、真剣な長距離練習が必要です。自己ベストも出した別大マラソンで、今年はマラソンの難しさを学んだレースになりました。期待に添えられませんでしたが、熱い応援のおかげで最後まで歩かず完走できました。ありがとうございました。」

藤原:「昨年はケガで現地応援にまわった別大。今年は絶好のラン日和、体調万全で言わずと知れた素晴らしい大会でテンションも上がりました。結果は制限時間ギリギリでしたが、コンディションが良いのにこのタイムは最近の実力がこのレベルということ。50代半ばになるとタイムを維持するのが難しいですが、千代田の熱い応援のおかげで制限時間内に走れたので本当に感謝です。」

飯村:「10日前の肉離れからぶっつけ本番のため完走できるか心配でした。20kmまでは4分30秒キープも気温が高いレースだったので脱水症状になり体が動かなくなり、何度もDNFが頭をよぎりましたが、29kmの弁天大橋の千代田の応援隊がいるところまで通過するぞという目標設定したことで通過でき、40km関門も意地で1分前に通過。役員が白旗持って笛を加えながら時計を見ているのを始めて見ました。タイムは制限時間をオーバーしてしまいましたが、関門突破でゴールはできました。完走者しかもらえないフィニッシャータオルを受け取った時は自己ベストの時以上に嬉しく、このタオルがこれだけ欲しいと思ったのは今年の別大が初めてでした。再来年は70回大会。再来年の資格は今回取れなかったので、次の大会で取れるよう頑張ります。」

池田:「いつ来てもこの大会はエリートランナーの大会だけに気持ちが高ぶりっぱなしのレースです。今年もそんな素晴らしいランナーの写真を撮ることができました。私が行ける限りは必ず来年も行きますよ。」

大日方:「今年はふーちゃんに代わり応援ナビで皆さんを検索して状況チェック。昨年の手術から1月下旬に仕事復帰で別大応援行けるか少し不安でしたが、問題なく今年も大きな声で応援できました。」


山田(香):「29km地点の弁天大橋はスタートから2時間15分がリミットで、これを過ぎると大矢さんたち千代田先頭組の41km応援が間に合わなくなります。そのため今まで全員を29km地点で応援、撮影することができなかったのですが、今年は最後の飯村さんも2時間13分で通過されたので29kmも41kmも両方全員応援、撮影できた初めての年になりました。皆さん、本当にお疲れ様でした。主人に対しては、個人的にサブスリーしようがしまいがそこまでこだわりは無いのですが、普段優しい私が41kmの応援で2時間55分で通過した主人に「今頑張らなかったらサブスリーできないよ」と強く叱咤激励したことに自分でも驚きました。結婚前から主人は「別大でサブスリー返り咲き」とずっと言っていたので、いざその瞬間ができるかできないかの瀬戸際だったので熱が入ってしまったんだと思います。」

来年も山ちゃん 2020別大ツアー実施期待!!

文責:山ちゃん
応援:池田、大日方、山田(香)
写真:池田、山田(香)

★ ゴールタイム順です
No 氏名 タイム(G) タイム(N) 順位 種目名
467  三輪 芳和 2:42:45   218 マラソン男子
456  大矢 敏夫 2:52:00   521
2013  山田 隼 2:59:10   988
2303  安納 信博 3:08:13   1382
4143  門脇 孝 3:08:24   1398
1112  渡辺 健介 3:13:45   1656
3035  藤原 毅 3:29:44   2618
2329  飯村亮 3:34:41   2744
アルバム(140枚) ←(要合言葉)       応援動画(5分)  ゴールシーン(5分04秒)
三輪 大矢
山田 渡辺
安納 門脇
飯村(中央赤シャツ) 藤原
 皆さんお疲れさまでした。 一覧へ戻る