早朝に散歩される方は、前日咲いて、しぼんだ花が、申し合わせたように紅いことに不審を抱きつつも、「白いフヨウだ」と認識し、午後訪れる人は、何の変哲もない紅い花だと見過ごします。 大部分の人は、この変化に気づくまで、紅、白二色の花が咲く風変りな木だと思い込んでしまいます。
この品種には、こうした特徴をうまく捉えて「酔芙蓉」という、何とも粋な名がついています。
TVの推理ドラマで、問題場面の背景にあった「酔芙蓉」が、犯人のアリバイ崩しの小道具に使われる例があります。 白ばっくれても、フヨウ意な犯人の真っ赤な嘘が、花の色の変化で、ばれるという筋書きです。
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