(ミソハギ科)
7月から9月にかけて咲く夏の花、他に、サルスベリがあります。
こちらもピンクが一般的ですが、シロバナもありますね。 特徴は、何と言ってもスベスベの幹、命名の由来は、猿でさえも滑って登れないだろうという処にあるのは、あの幹を見たら、誰しも想い到ることでしょう。
花期が長いところから、百日紅と書かれ、別名をヒャクジッコウとも呼ばれています。
原産地は中国南部で、渡来時期は少なくとも江戸時代初期、元禄の頃まで遡ることが出来るそうです。 平安の歌人の目に触れることは無かったわけですが、秀吉が「俺でも登れない」と言ったかどうか。 学名は、Lagerstroemia
indicaですから、こちらもインド経由でヨーロッパに斉らされたのでしょうか。
直径3〜4cmのしわくちゃの花の中央にある黄色の葯を持った多数の雄しべの外側に、紫がかった葯を持つ6本の長い雄しべがあります。 授精出来るのは、外側の葯から出る花粉で、黄色い葯の花粉は、受粉を助けてくれるハチの餌になるだけだそうです。
走路では、千鳥が淵公園の中、昭和30年、電通創立55周年記念に建てられた「自由の群像」の奥にある1基だけかと思います。(桜田門公園を起点にすれば3.44km地点)
5mほどの高さで、根元から6本の幹に分かれています。 真夏の走路からは、ブロンズ像の背後にあるピンクの花が目を惹きます。 都内のあちこちで花が見られる7月中頃になっても、小さなつぼみのままという晩咲きの品種だと記憶しています。
昭和の末期に、ヤブツバキ、ヤマハギ、ヤマツツジなどとともに、「季節センサー」に選ばれており、根元に説明板が置かれています。
(学名とサルスベリの語源など記したもう1枚が置かれていたような記憶が ありますが、失われてしまったのか、見当たりません)
季節センサー・サルスベリ
江戸時代の初めに渡来した中国南部原産といわれる外来植物の
ひとつです。 一般に、数輪の花が開いた最初の日を、開花日と
いいます。
サルスベリの開花日(昭和31〜60年平均値)
山形県新庄 8月23日 東京 8月2日 沖縄県南大東島 5月28日
’82年4月入会 佐々 幸夫 |
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